現在のAI技術は非常に進歩しており、法務部の仕事の一部を任せるに足る存在になってきました。ただ、AIに法務部の仕事を任せることには注意点もあります。今回の記事では、法務部の仕事をAIに任せる時の注意点として記述していきます。
<AIは法務部の仕事を完全に肩代わりすることは困難だが……>
そもそも、法務部の仕事をAIが行うことは可能なのでしょうか。AI技術は日進月歩であり目覚ましい進展を遂げていますが、それでもなお、「AIでは法務部の仕事を完全に肩代わりすることは不可能である」と専門家は指摘しています。
AIはあくまで「道具」のうちのひとつであり、それをどう使うかは使い手にゆだねられている部分が大きいからです。
また、AIは非常に速い速度で学習を続けていますが、学習を終わらせるまでには当然時間がかかります。加えて、AIによるリーガルチェックは、その正確さにおいてどうしても「専門家の目」には勝てません。
たとえば弁護士に依頼した場合、弁護士はその契約書を依頼人の依頼に基づき、法的に正しいかどうか、解釈に間違いはないかを一つずつ確認していきますが、AIによるチェックは弁護士のそれほど「正確さ」を担保できるものではありません。
このようなことを考えていくと、「法務部や弁護士の仕事を、AIが完全に肩代わりすることは不可能である」といえるでしょう。AI契約書診断のソリューションをもつ弊社でも、この点については、しっかりお伝えします。
<90%以上が「契約書レビューを効率化できた」としている>
しかしそれでも、AIに法務部の仕事の一部を肩代わりさせたり、法務部の仕事をサポートさせたりすることはできます。「AIのリーガルチェックの有用性」について聞いた2年前のデータでは、90パーセント以上が「これを導入したことで、契約書の法的チェックの時間を少なくすることができた」と答えています。
また、8割のユーザーが「契約書の法的チェックのクオリティが上がった」としていました。AIの業界は、非常に進歩が早いものです。そのようななかで2年前のデータですらこのような結果が得られているわけですから、2023年の現在はその有用性を実感している人がもっと多いと考えるのが妥当でしょう。
最先端技術のみならず総合的にリスクを評価する仕組みを用いるLara©の場合、元のソフトウェアの能力に加えその利用者の特徴やルールを設定することで更なるリスク削減を図ることができます。AIが発達しても、それがそのまま「法務部も弁護士も不要である」という結論に結び付けられることはありません。
しかしAIを導入することで法務部の仕事が楽になったり、契約書の品質が上がったりすることは事実です。そしてこれらは、企業としてのメリットのみならず、残業時間の削減などによる「従業員のメリット」にも繋がる話だといえます。
出典BUSINESS LAWYERS「AIは法務の仕事を奪うのか? 契約業務におけるAIの到達点と導入時の4つのフロー」https://www.businesslawyers.jp/articles/866
コメント